
大腸カメラ検査
大腸カメラ検査
一般に「大腸カメラ」と呼ばれている検査の正式名は下部消化管内視鏡検査です。 肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの全大腸(一部小腸)を調べて、炎症、大腸ポリープ、大腸癌の有無などを診断することができるものです。
とくに大腸癌の発症には加齢、飲酒、喫煙、食の欧米化、運動不足といった生活習慣が大きく関わっているとされ、日本でも増加傾向にあります。 大腸癌は、ほとんどが良性の腺腫と呼ばれる大腸ポリープから発生するため、腺腫の時点で切除することが大腸癌の予防につながります。また、大腸癌はかなり進行しないと自覚症状が現れにくいという特徴があるため、早期発見のためには症状のない段階から定期的に大腸内視鏡検査を受けることが有効です。
おおまかには、前処置➡検査となります。
通常、大腸内には便が貯留していますので、そのままスコープを挿入しても検査は不可能なため、検査前に大腸内に貯留した便を体外に排泄しやすい状態にしたうえで、排泄させる処置を行います。この処置を前処置と呼んでいます。
前処置
前処置は検査前日の食事から始まります。便を排泄しやすい低残渣食(しろおにぎり、素うどん、パン、とうふ、など)あるいは検査食を摂っていただきます。便を排泄するために、検査前日の夜に下剤を内服していただき、検査当日の朝から腸管洗浄液(下剤)を内服し午前中いっぱいかけて腸内をきれいにします。きれいになるまでの時間は個人差があります。普段から排便困難な方は、検査前診察で確認しますので検査まで排便コントロールを行います。
検査
腸内がきれいになった、午後から検査を行います。肛門から盲腸までスコープを挿入します。挿入時間にも個人差はありますが、約10分で盲腸に到達し、その後、大腸内を詳細に観察します。観察時間は「大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン」でも、見落としが少なくなると推奨される6分以上はかけて行います。大腸ポリープなどの病変を認めた際には、IEE(image enhanced endoscopy)という画像強調モードで、その病変がどのようなものであるのか、質的診断を行うことで、治療適応がある大腸ポリープを切除したり、組織の一部を採取(生検)したりします。
大腸内視鏡検査に対する「つらい」「苦しい」「痛い」「恥ずかしい」というイメージや検査に対する不安を解消できるような環境をめざし、1人でも多くの方に定期的に大腸内視鏡検査を受けていただき、地域の方々の大腸疾患の早期発見と治療に貢献したいと考えています。 そのためには、当クリニックでは『高い精度と安全性を確保する』、『検査に伴う苦痛を最小限とする』を2本柱とし、集中力を高めて日々検査を施行しています。
『精度の高い検査機器』を使用して『内視鏡学会専門医』が行っています 当クリニックでは富士フィルム社の最新機器である、‘ELUXEO-8000‘を導入しており、高画質の画像を得ることができます。検査を施行する医師は、大腸カメラ検査件数5000件以上の日本内視鏡学会専門医です。使用する内視鏡や処置具は、日本消化器内視鏡学会が定めているガイドラインに準拠した消毒衛生管理を実施しておりますので、安心して検査を受けていただけます。 また、高い集中力をもって丁寧に操作するために、1日の検査件数は3件までとさせていただいています。
大腸カメラ検査に伴う苦痛の原因の大部分が、スコープ挿入に伴う痛みになります。
上図はお腹の中の大腸の走行と位置を示した模式図です。 大腸の赤い部位は、お腹の壁に固定されていますが、ピンクの部分は固定されずにフラフラと浮いた状態で存在しています。 スコープの挿入に伴う痛みは、スコープ操作によって固定されていない大腸、とくにS状結腸が引き延ばされることで引き起こります。 下の図はS状結腸の理想的な挿入を表しています。
S状結腸の頂点の部分で、S状結腸の曲がりをスコープ操作で直線化することで、挿入時の痛みを最小限にすることができます。 しかし、下図のようにスコープを押し込むような挿入法では、赤の電撃部位で大腸に強い圧がかかるため、痛みが強く出てしまいます。
当クリニックでは、大腸にやさしい細径内視鏡を使用し、S状結腸の直線化にこだわって挿入しています。実際には、全検査の7割では容易に直線化することが可能ですが、直線化が困難な場合が残りの2割で、残りの1割は直線化が不可能であると考えています。 直線化が難しい、または不可能な理由として、
があります。そのような場合には、鎮静剤・鎮痛剤の使用が有効であると考えます。
ご希望によって、少量の鎮静剤(静脈麻酔)にて眠ったような感覚で検査を受けることも可能です。この鎮静剤を用いた内視鏡検査には、2つの大きなメリットがあります。 まず、「苦痛が限りなく少ない」ということです。 薬の効果は人によって様々ですが、多くの方が薬の作用で意識レベルが低下し、眠った状態となり、その状態で検査を行うため、検査の苦痛を感じることなく終了します。 また、薬が効きにくく眠ってしまわない方も、薬の作用で痛みは感じにくくなります。鎮静剤の使用は、検査を実施する内視鏡医にとっても大きなメリットがあります。鎮静剤の使用により、腸の運動が弱くなることで、内視鏡の挿入や消化管の観察自体をスムーズに行うことができるため、検査の質の向上につながります。 検査終了後は、鎮静剤の効果が切れるまでリカバリールームでしばらく休憩していただくため、安心してご帰宅できます(鎮静剤を使用した場合、自動車、バイク、自転車などの運転はできませんのでご注意ください)。
前処置も大腸カメラ検査を遠ざけてしまう原因の一つでもあります。最近は、まだ味が良く、少しですが服用量も抑えられた洗腸剤が出ていますが、過去と比べて飛躍的に改善しているとはいえません。過去と違う点は、5年以内の検査歴がある場合には自宅で前処置が可能なことや、院内でもプライバシーに配慮した場所で施行できる、2点となります。 当クリニックでも、患者様のご希望にあわせて対処させていただいています。
観察のために大腸内に送り込んだ空気が検査後のお腹の張りや痛みを引き起こすことがあり、この苦痛を軽減するため、腸管内で速やかに吸収される炭酸ガスを用いて検査を行っています。
※炭酸ガスは体内に吸収されても身体に害を及ぼすものではありません。
検査中にポリープを発見した場合、精度の高い診断を行うことで、治療適応を判断し切除します。その場で切除することで、何度も下剤を飲んだり、検査を受けたりする必要がなくなり、患者様の負担も軽減します。しかし、20ミリを超える大きなポリープや切除後の出血リスクが高い場合は、連携先の病院やご希望の病院に紹介させていただき、入院でのポリープ切除を行うこともあります。 また、当クリニックでポリープ切除を行った場合には、翌日に電話もしくはオンラインで腹部症状や出血がないか確認のために診察いたします。
大腸内視鏡検査をご希望の場合、①外来予約、または②WEBで外来予約を行い、事前に外来を受診していただきます。②の場合、外来予約は大腸カメラ検査の1週間以上前までの枠で予約していただくようにお願いいたします。①②ともに外来診察ののちに、当クリニックで大腸カメラ検査予約をします。
検査前日
朝から検査食もしくは低残渣食(白おにぎり、素うどん、パン、豆腐など)を摂取してください。夕食は21時までに済ませてください。水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。寝る前に翌朝の排便を促す下剤を服用してください。
検査当日
常用されているお薬は検査予約時の指示通りに服用してください。水、お茶、スポーツドリンクは摂取可能です。院内前処置の場合、朝9時に当クリニックへお越しください。在宅前処置の場合、決まった時間に前処置を開始してください。問題があればご連絡ください。
検査
検査着に着替え、ストレッチャーに横になっていただきます。鎮静下での検査を希望される場合は、点滴を行います。検査室で鎮静剤を注射しリラックスした状態で検査を受けていただきます(鎮静剤を希望されない場合、注射はありません)。※検査時間:15~30分程度
検査後
検査終了後はリカバリールームで休憩いただき、その後、医師より検査結果について説明があります(鎮静剤を使用しない場合はリカバリールームでの休憩は必要ありません)。鎮静剤を使用した場合、車等の運転はできませんのでご注意ください。
1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
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大腸内視鏡検査(観察のみ) | 約2500円(税込) | 約5000円(税込) | 約7500円(税込) |
大腸内視鏡検査+生検※ | 約3000-5000円(税込) | 約6000-10000円(税込) | 約10000-16000円(税込) |
ポリープ切除 | 約9000-11000円(税込) | 約18000-22000円(税込) | 約24000-30000円(税込) |
※生検とは病変の組織を一部採取して、顕微鏡で確認する検査です ※上記費用に診察料、薬剤料などが別途かかります
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