発熱とは、様々な原因によって体温調節中枢の設定温度が高くなった状態で37.5度以上と医学的に定義されます。

発熱の原因

発熱は体の免疫系が外部からの病原体に対抗するための自然な反応であり、原因としては、ウイルスや細菌などの感染症が最も多く、他にもリウマチなどの膠原病やときに薬剤による場合もあり、その原因は多岐にわたります。

感染症

炎症性疾患

関節リウマチ、クローン病などの自己免疫疾患が原因で炎症が起き、発熱に加え、関節炎や他の全身症状を伴うことが多いです。
当方が経験した症例のなかには、家族性地中海熱といった稀な疾患もありました。

薬剤による反応

特定の薬剤が副作用として発熱を引き起こすことがあります（薬剤熱）。

腫瘍(癌)による発熱

特にリンパ腫や白血病などの血液の癌は発熱を伴うことがあります。

熱中症

外的な環境要因（高温の環境や運動）による体温調節の異常で発熱が起きることがあります。重症になると熱射病という状態になり発汗がみられなくなります。

発熱は一般的な症状ですが、原因によっては深刻な病気が潜んでいることもあるため、原因の検索や治療が必要な状況であり、医療機関への受診が推奨されます。

高熱が続く、呼吸困難、意識障害、強い頭痛、発疹などの重篤な症状がある場合や、免疫力が低下している人（高齢者、基礎疾患のある人、幼児など）で発熱がある場合などはすぐに受診をしてください。

当クリニックに受診いただく際は、咳や咽頭の痛みなどの症状を伴った場合にのみ事前にご連絡いただければ幸いです。